【ギブソン・ジャパン ギターテックによる ビギナー向けスタートアップガイド】第3回 ギターをアンプにつなげて音を出そう
今回の外出自粛期間中に家で過ごす時間が増え、ギターを始められた方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回初めてギターを手にされたビギナーの皆様へ向け、ギブソン・ジャパンのギターテックによる、エレキ&アコギの簡単な弦交換の方法からアンプにつないで音を出すところまでの手順をシリーズにわたってご紹介します。
第3回 ギターをアンプにつなげて音を出そう
実演:福嶋優太 (ギブソン・ジャパン プロダクト・テクニシャン)
使用楽器:Slash “AFD” Les Paul Performance Pack – Appetite Amber (製品詳細に関しては下記ご参照ください)
手順
1. 必要な機材について (00:20 – 0:42)
まずは、アンプで音を出すのに必要な機材について説明します。
- チューナー:各弦をチューニングするのに使用します。今回はギターヘッドに取り付けるタイプのクリップ・チューナーを使用。
- シールド:ギターとアンプをつなぐケーブル。
- ギター・アンプ:増幅されたエレキ・ギターの音を出すスピーカー。
2. ギターの名称について(00:42 – 01:46)
ギターの各部分の名称を説明します
- ボディ:ギター本体の部分
- ネック:演奏する時に握る部分
- 指板(しばん):弦を指で押さえて弾くネックの表面部分
- フレット:指板に打ち付けてある細長い金属
- ヘッド:ギターの先端部分で、チューニングの際に回すペグがついている部分
- ペグ:弦を巻いて音程を調節するつまみ
- ブリッジ:弦を載せて高さを調節する部分
- テイル・ピース:弦を通して引っ掛けて留める金属
- ストラップ・ピン:立って演奏する際にストラップをひっかける部分
3. チューニングの方法(01:46 – 3:45)
ギターで音を出す前に、各弦を正しい音程にするために、音を合わせましょう。今回はスタンダードなチューニング(6弦=E、5弦=A、4弦=D、3弦=G、2弦=B、1弦=e)に合わせましょう。
まずは、クリップ・チューナーをヘッドに挟みます。
各弦を順番に音を出して、ペグを回しながら、チューナーに合わせる音程のアルファベットが安定して表示されるようにしましょう。
なおチューニングは、一度音を下げてから徐々にペグを回して音を上げて合わせていきましょう。
6弦から順番に合わせていきましょう。
まず6弦はEを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどEになる様に調整しましょう。
同じように、5弦はAを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどAになる様に調整しましょう。
同じように、4弦はDを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどDになる様に調整しましょう。
同じように、3弦はGを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどGになる様に調整しましょう。
同じように、2弦はBを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどBになる様に調整しましょう。
同じように、1弦はeを目指して、ペグを回して一度音程を下げた状態から、徐々に音程を上げながら、ちょうどeになる様に調整しましょう。
※チューニングしたばかりの弦は狂いやすいため、6弦から1弦までチューニングした後、もう一度6弦から確認して合わせていきましょう。
4. アンプにつなげて音を出しましょう(3:45 – 4:10)
※今回はビギナー用の基本的な機能のみを搭載したシンプルなアンプを使用します。(シールド差込口、ボリューム、スイッチ)
まず、シールドの方端をギターのボディに空いている金属の穴(ジャックと呼びます)に入れて接続します。その際、シールドがしっかりとジャックに入っていないと、音が出なかったり、途切れてしまう可能性があるので注意しましょう。
その後、シールドのもう片端をアンプの前面にある差込口にしっかりとつなげます。 ギターとアンプがシールドで接続できたら、アンプのスイッチをオンにすれば、音が出る準備は完了です。
【アンプのスイッチを入れる際の注意点】
ギターとアンプを接続したら、アンプの電源を入れる前に、一度アンプとギターのボリュームは最小に絞っておきましょう。その後に、アンプの電源をオンにして、まずはギターだけのボリュームを最大まで上げ、その後にアンプのボリュームを徐々に上げて程よい音量まで調整しましょう。
- ギターとアンプをシールドで接続
- アンプ、ギターのボリュームが0になっているか確認にする。
- アンプのスイッチをオンにする。
- ギターのボリュームを最大にする。
- アンプのボリュームを徐々に上げていき、音量を調整する。
※マスターボリューム付きはマスターボリュームも上げましょう
【アンプのスイッチを入れる際の注意点】
- アンプとギターのボリュームを0にする
- アンプのスイッチをオフにする
- シールドをギターとアンプから外す
- アンプの電源プラグをコンセントから抜く
【注意点】
- シールドをギターとアンプに接続するときは必ずケーブルの根本を持つようにしてください。ケーブル部分を持って強く抜くと断線してしまう可能性があります。
- アンプの電源を切る際は必ず、ギター、アンプともボリュームを全て下げてから行ってください。
5. エレクトリックギターの電装系について(4:10 – 5:12)
電装系の説明をしていきましょう。
【トグル・スイッチ】
ボディの下部にある3段階に切り替える事ができるスイッチ(トグル・スイッチと呼びます)を、一番上にあげると2つあるピックアップ(弦の音を拾う部分)のうちネック側のピックアップ(フロント・ピックアップと呼びます)が弦の音を拾います。
トグル・スイッチを一番下にさげると、2つのピックアップのうちブリッジ側のピックアップ(リア・ピックアップと呼びます)が弦の音を拾います。
さらに、トグル・スイッチを真ん中の位置にすると、2つのピックアップが同時に弦の音を拾います。
【ボリューム・コントロール】
ボディの下部にある2つの回転式つまみ(ノブと呼びます)のうち、手前の方を回すと音量が変わります。
【トーン・コントロール】
ボディの下部にある2つのノブのうち、奥の方を回すと音色が丸くなります。
6. 演奏後のギターケアの仕方(5:12 – 5:34)
演奏後には、専用クロスを使ってボディ、ネックなどの汚れた部分をふき取っていきましょう。汚れがひどい時は専用のクリーナーを使用して磨きましょう。
【Gibson Pump Polish and Standard Polish Cloth Combo】
使用ギター
名称 : Slash "AFD" Les Paul Performance Pack - Appetite Amber
参考価格 : 46,000円
製品ページ(英語) : Slash "AFD" Les Paul Performance Pack
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ギブソンについて
ギターブランドとして世界でアイコン的な存在であるギブソン・ブランズは、創業から120年以上にわたり、ジャンルを越え、何世代にもわたるミュージシャン達や音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。1894年に設立され、テネシー州ナッシュヴィルに本社を置き、モンタナ州ボーズマンにアコースティックギターの工場を持つギブソン・ブランズは、ワールドクラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界の中でもこれまで他の追随を許さない先進的な製品を生み出してきました。ギブソン・ブランズのポートフォリオには、ナンバーワンギターブランドであるギブソンをはじめ、エピフォン、クレイマー、スタインバーガー、ギブソン・プロオーディオのKRK システムなど、最も愛され、有名な音楽ブランドの多くが含まれています。ギブソン・ブランズは、何世代にもわたって音楽愛好家がギブソン・ブランズによって形作られた音楽を体験し続けることができるように、品質、革新、卓越したサウンドを実現していきます。