Q: カジノというギターの印象
エピフォン・カジノと言えば、何と言ってもジョン・レノンがルーフトップ・コンサートで使用した、サンバーストの塗装を剝がしてナチュラル・フィニッシュのピックガード無し仕様にカスタムした1965年モデルの印象が強いですね。1964年生まれの僕にとっては、まるで自分の音楽人生と重なるような楽器と言えます。キース・リチャーズやビートルズからポール・ウェラー、そしてオアシスに至るまで、ブリティッシュ・ロックの脈々と続く輝かしい歴史をつなぐ存在として愛され続けている不朽のモデルが、エピフォン・カジノだと思います。
Q: カジノを作品に起用した理由
「君が最後に遺した歌」の劇中では描かれていないのですが、"綾音が叔父さんから引き継いだのであろうエレアコのギター"という設定がスタッフ内であったんです。音楽が中心となっている映画でアコギはよく使われている印象があるけれど、エレキ・ギターを貰うというシチュエーションは少し珍しいと感じました。そこから一気にインスピレーションが湧き、音楽史におけるカジノの功績に思いを馳せながら、この選択が新しい流れを作ることを願って選ばせていただきました。そしてカジノがフルアコの代名詞であることにも意味があって、吉田智子さんの脚本を読ませていただいた際に(ES-335のような)セミアコよりも弾く人に寄り添ってくれる温かなイメージが、きっと作品に合うと信じて選びました。これは消去法ではなく、今までにないストーリーを描くための積極的な選択です(笑)。
Q: カジノが登場するシーンの印象
生見さんはギター・レッスンを受ける時からカジノを使われていて、ギグバッグを背負った姿もよくお見かけしたんですが、その頃からとてもお似合いでした。劇中で綾音としてカジノを奏でるシーンは、カッコいいの一言に尽きます。作品には他のギターも登場しますが、綾音が叔父さんから受け継いで自らの人生に寄り添う一本として常に傍らにあったのはエピフォン・カジノ。まるで綾音の人生を象徴するかのような存在と言えるのではないでしょうか。
Q: これから劇場で作品をご覧になる皆さんに一言
エピフォン・カジノがこんなにも人に寄り添い、共に時を過ごし、存在感を放っている物語は他に無いと思います。ぜひ皆さん、劇場でそのカッコいい姿とオンリーワンのストーリーを感じてください。