Smooth Frettin’ : Fretboard Clean & Polish

フレットまわりのケア: 指板上のケアとポリッシュ

毎回ギターを演奏し終える度に、100%コットンのクロスを用いて弦とネックをしっかりと拭きましょう。そして弦については、理想的には数日おきに張り替えることが望ましいです。しかし一定期間演奏していると、遅かれ早かれ、どんなに拭き取ろうにもこびりついて取れないような、脂っこいべとべとした感触を指板上で感じるようになるでしょう。指板は定期的にクリーニングする必要があり、フレットも定期的に磨き上げる必要があります。以下では、ギターメンテナンス本やリペアに関するハンドブックで紹介されている、プレイヤー自身で行える最もお手軽な調整作業を紹介いたします。もちろん、以下の作業では、予め適切な工具類の準備が必要となります。

必要な工具類:

  • ハサミ
  • 600番と400番の紙ヤスリ
  • ゴム製のサンディングブロック
  • スチールウール(#0000)
  • マスキングテープ
  • レモンオイルもしくはアマ二油
  • 100%コットンもしくはフランネルのクロス

 

以下に記載する作業手順は、ローズウッドやエボニーなどの木目が露出しているタイプの指板に適用してください。指板表面にラッカー塗装の施されたメイプル指板のようなタイプのギターの場合、フレット磨きの作業中はフレットとフレットの間の指板面をマスキングテープでマスキングし、ラッカーフィニッシュを保護する必要があります。

  1. 弦を取り外します。

  2. 紙ヤスリを2インチ四方にカットします。

  3. マスキングテープを用いてネックとボディに傷がつかないよう保護してください。しかし、実際にマスキングテープをギターに貼る前に、マスキングテープの強すぎる粘着質を弱めるために、ギター以外の手近なテーブルなどにマスキングテープを貼ったり剥がしたりを繰り返してください。そうすることで、ギターにマスキングテープを貼った後で剥がす際、ずっと楽に剥がせるようになりますし、マスキングテープの粘着質によるラッカー塗装への損傷を最小に防ぐことができます。さあ、指板サイドやボディトップ上のネック部分の両脇などにマスキングテープを施しましょう。(注:マスキングテープの粘着質はラッカー塗装に容易に反応を起こします。くれぐれも長時間マスキングテープをラッカー塗装に直に貼ったままにしないよう、ご注意ください)
  4.  

  5. 400番の紙ヤスリを用いてフレットを磨いてみてください。指板を横切るように縦方向に、そしてフレットの頂部を通るように手を動かしながら、丁寧にフレットの頂部をヤスリがけします。フレット上のスクラッチ傷が消えるまで、一度に1ポジションずつ作業します。紙ヤスリが消耗したら、新しい紙ヤスリに持ち替えて指板の全ポジションで作業します。
  6.  

  7. 600番の紙ヤスリに持ち替えて上記の4の工程を繰り返します。
  8.  

  9. スチールウールを用いて指板を磨きます。フレットと平行に指板を横切るように擦ります。
  10.  

  11. ゴム製のサンディングブロックに600番のサンディングペイパーを貼り付け、指板全体にわたってフレット頭にヤスリがけをします。フレット傷の有無を確認しながらこの工程を続け、必要とあらば紙ヤスリを新しいものに換えて作業します。
  12.  

  13. 2枚の100%コットンのクロスをゴム製のサンディングブロックにぴったり合うようにカットします。クロスを二重に重ねた状態でサンディングブロックに取り付け、メタルポリッシュをコットンクロスの表面にこすり付けます。フレットの頂部が十分に光沢がでるようになるまで、磨き上げます。必要な分だけ、この工程を繰り返します。
  14.  

  15. もう1枚100%コットンのクロスを用意し、指板オイル(レモンオイル)を指板全体に与えます。5分程度の間、オイルを指板にしみこませます。
  16.  

  17. もう1枚新しい100%コットンのクロスを用意し、余分なオイルを拭き取り、軽くフレット全体を磨くようにします。
  18.  

    再び弦を張り、ギター演奏をお楽しみください!