
創業者ファミリーの故郷・ギリシャで、「共鳴」を意味する言葉にも通じるEpiphone(エピフォン)。創立150周年を迎える2023年、この時代に鳴り響くエピフォンの「サウンド」を伝えるため、数々のエピフォン・プレイヤーが登場する「THE SPECIAL COVERS」を展開します。「共鳴・反響」「重なるサウンド」「夢を受け継ぐ」というブランドテーマに沿ったスペシャルインタビュー。第9回目は、大人気アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公・後藤ひとり役を務めた、声優の青山吉能さんが登場。アニメとの連動企画『ギターヒーローへの道』ではOPテーマ“青春コンプレックス”とASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)“転がる岩、君に朝が降る”の弾き語りカバーに挑戦した青山さんに、ギターが持つ魅力について聞きました。
[共鳴・反響] 一度は挫折した。毎日の練習を経て超絶ソロを弾けるように
――はじめに、青山さんの音楽の原体験について教えてください。
母がピアノの先生だったので、初めて触れた楽器はピアノでした。3歳か4歳のときからレッスンに通っていたと思います。家の中ではよくクラシックが流れていたので、私にとっての音楽との出会いは「クラシック」と「ピアノ」。そこからふとしたきっかけでオタクになり、ニコニコ動画やボーカロイドにハマって。でも、オタクになりながらも小中高でずっと合唱部をやっていたので、そこで「ピアノ」と「歌」が結びつき、今に至るのだと思います。
――『ぼっち・ざ・ろっく!』の連動企画『ギターヒーローへの道』(アニプレックスYouTubeチャンネルにて全編公開中)が始まる前から、エピフォンのアコースティックギターを持たれていたそうですね。
そうなんです。知り合いの方から頂いたんですが、4年くらいインテリアと化していました。家にあるかっこいいアイテム、みたいな(笑)。初めてアコギを触ったときの動画が残っていたのですが、スピッツの“チェリー”を1分かけてやっとAメロが弾き終わるくらいのスピードで弾いていて。そこでつまずいてやめてしまったんだと思います。一度挫折していたので『ギターヒーローへの道』の企画も最初は絶対に無理だろうなという気持ちがありました。

――そこから“青春コンプレックス”と“転がる岩、君に朝が降る”を弾けるようになったわけですね。カメラが回っていないところでも相当練習されたのでは?
絶対に毎日ギターを触ることを目標にしていました。時間は短くてもいいから、とにかく毎日やろうって。最初の課題曲の“青春コンプレックス”は初っ端からソロパートで、しかも超絶テンポが速くて。上級者の方には「これは初心者に弾かせる曲じゃない」って言われたのですが、私は素人すぎて、これが初心者向けかどうかも理解できなかったんですよ。だから「こんな難しい曲、弾けるわけがない」とも思わなかったので、逆に無知でよかったなと思います。この企画に関わってくださっている、あらゆるスタッフの方々の顔を思い浮かべながらひたすら頑張って練習していました。


[重なるサウンド] 「ぼっちちゃん」と「青山吉能」の重なる想い
――『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公・後藤ひとりのようにLes Paul Custom(レスポールカスタム)を手にしたときの印象はいかがでしたか?
とにかく「かっこいい!」というのが第一印象でした。作中で見ていたので「本物だ!」という感覚が最初に入ってきましたね。黒と金色が映えるし、ツヤツヤでかっこよくて。出会えて本当によかったです。
――ギターを弾くようになってから、後藤ひとりにとってギターとはどういうものだったのか、改めて気づくことは何かありましたか?
弾いていると時間を忘れられる。ギターを触っているあいだは、人生の悩みや、「あれをやらなきゃ」とか、そういった余計な考えが全部消えるのがいいなと思いました。ぼっちちゃんが1日6時間も練習できたのは、そういった没頭できる魅力がギターにあるからなのかなと思います。学校で陰鬱な気持ちになったときでも、自分らしく集中できるものがギターだったんだなって。ただ、嫌な考えが消えるとはいえ疲れるし、それだけ毎日練習できるのはぼっちちゃんが努力の才能に優れていて、ギターを弾くべくして生まれてきた女の子だからなんだなと思いました。本当に尊敬します。
Epiphone Inspired by Gibson Les Paul Custom


――性格や価値観において、ぼっちちゃんと青山さん自身が重なるところはありますか?
「誰かにわかってほしいんだけど、自分からは言葉にしたくない」という性格が本当に私と似ていて。正しく理解してほしいのに、ちょっとでも「わかるよ、こうなんでしょ」といった感じで言われたことが、一文字でも自分の意見と違うと「違う」と急に壁を作ってしまうところが私にはあるんです。同じようにぼっちちゃんも、自分からは何もアクションを起こさないのに他者から何かをしてもらえると思っているところが、もう愛おしくて。私は喜多ちゃん(喜多郁代)みたいに自分から話しかけられる人には到底なれなかったので、喜多ちゃんみたいな人が眩しいというぼっちちゃんの気持ちも本当に理解できる。後藤ひとりの性格も、人との関わり方も、すごく似ていて、苦しいくらいに気持ちがわかります。
――ぼっちちゃん(青山さん)が歌った“転がる岩、君に朝が降る”がアニメの最終回で流れたときも大きな話題となりました。さらに今年の5月には結束バンドのライブで弾き語りを披露する機会もありました。この曲をどのように受け止めながら歌っていましたか?
最初は、まさか私がカバーさせていただくなんて思ってもいなくて。しかもそれを後藤ひとりとして歌うということが、自分の中で結びつかなかったんです。後藤ひとりはまず、あの性格上、歌を歌わないと思うんですよ。だからどういう気持ちでこの曲を歌ったらいいのかがわからなくて。でもこの曲を聴いたら、「めちゃくちゃ後藤ひとりの曲だな」と思いました。たしかにぼっちちゃんがあの世界線でこの曲に出会っていたら、ポロポロ歌うかもなって。そういった想いを持ちながら、歌っていました。
――作者のはまじあきさんも「ぼっちのことを考えたときにこの曲しかないと思った」とコメントされていましたよね。
そうですね。本当に歌えて光栄でした。私、姉ととても仲が良いんですけど、その姉が生粋のアジカンファンで、ことあるごとにアジカンさんのライブに行っていたんです。そんな姉の憧れの存在であり、自分の身近にあったアジカンさんの曲を歌うことがあるなんて、と不思議な感覚でしたね。
――Zepp Haneda (TOKYO)で行われた結束バンドのライブで、ステージに立ってギターを演奏された時はどんな気持ちでしたか?
コードを押さえるために指だけを見るのではなく、マイクから外れないよう、前を見て演奏しなければいけない状況が初めてで緊張しました。自分では押さえられているつもりでも、Aメロから1フレットずつずれて、全然違う音が鳴っている場面があったんです。それでも止められないので、こっそりずらして音を合わせたりしました。その時諦めがついて、『もういいや、何があっても。』と思い、開き直ってやりきった記憶があります。ライブは正しく演奏するだけじゃなく、パッションが大事だと思いましたね。


[夢を受け継ぐ] ギターは人生を変える
――『ぼっち・ざ・ろっく!』をきっかけに楽器に触れる人が増えたことは、この作品に関わったすべての人の、音楽への愛情や夢が多くの人に受け継がれていることの証のように思います。
作品の力ってみんなの人生を変えるんですね。私もギターを始めてまだ1年ですけど、人生が変わりました。Zepp Haneda (TOKYO)のステージでギターを弾きながら歌うなんて、これからの人生も含めて、生きているうちにあり得ないと思っていたので。こうやってギターはみんなの人生を変えているんだなと思います。
――『ギターヒーローへの道』の企画に挑んだ経験が、ご自身の他の活動や生き方そのものに与えた影響はありますか?
今まで私、全く趣味がなかったんです。休みの日も熱中することがなくて(笑)。そんな中で、ギターを始めたことで休みの日の選択肢が広がりました。あと、音楽をやられている人から話しかけられるようになりましたね。今まで「おはようございます」「お疲れ様でした」だけで終わっていた会話が、「実は昔バンドやっていてさ」「ここのピッキングが」など、広がるようになったんです。ギターが話のきっかけになることがこの1年ですごく増えたことが嬉しいですね。何かを続ける習慣が自分にとってそこまで苦ではなくなったので、ギターを練習し続けたあの日々は決して無駄ではなかった。ギターで得た経験を生かして、また別の道でもステップアップしたいなと思います。


――ぼっちちゃんにとってもそうだったように、青山さんにとってもギターが他者と繋がるきっかけになっているんですね。では、これからギターを始めてみようと思っている人へ何かアドバイスはありますか?
すぐには上手くなりません!でも、続けていれば不思議と、突然弾けるようになってくるんです。なので、とにかく練習をやめないでほしい。ギターに向き不向きはないかも。ちょっとダメでも、もうちょっと頑張ると突然伸びるので、諦めずに続けてほしいです。私のその過程が全部YouTubeに載っているので、『ギターヒーローへの道』もぜひ見ながら、皆さんにも挑戦し続けてもらえれば嬉しいです。
――青山さん自身は、この先ギターで挑戦したいことはありますか?
もっともっとギターが上手になりたいなって思います。チョーキングとか、ハンマリングとか、技術的なことがもう少しできるようになると弾ける曲の幅も広がるのかなと思うので、今は技術を身につけたいという気持ちがありますね。ライブは本当に緊張して怖いんですが、もしまた結束バンドがライブをやることになって、ギターの演奏もご依頼いただけたら、その時はまた挑戦したいです!

Text:矢島由佳子
Photo:大石隼土
Profile
青山吉能
5月15日生まれ。81プロデュース所属。 主な出演作は『ポケットモンスター』(ドッド/ぐるみん)、『Wake Up, Girls!』(七瀬佳乃)、『ななし怪談』(梵)、ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(ツルマルツヨシ)ほか。 アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」劇場総集編 上映決定! 2024年春 予定!
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ギブソンについて
ギターブランドとして世界でアイコン的な存在であるギブソン・ブランズは、創業から120年以上にわたり、ジャンルを越え、何世代にもわたるミュージシャン達や音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。1894年に設立され、テネシー州ナッシュヴィルに本社を置き、モンタナ州ボーズマンにアコースティックギターの工場を持つギブソン・ブランズは、ワールドクラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界の中でもこれまで他の追随を許さない先進的な製品を生み出してきました。ギブソン・ブランズのポートフォリオには、ナンバーワンギターブランドであるギブソンをはじめ、エピフォン、クレイマー、スタインバーガー、ギブソン・プロオーディオのKRK システムなど、最も愛され、有名な音楽ブランドの多くが含まれています。ギブソン・ブランズは、何世代にもわたって音楽愛好家がギブソン・ブランズによって形作られた音楽を体験し続けることができるように、品質、革新、卓越したサウンドを実現していきます。
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