The Gibson Explorer: 未来に受け継がれるエクスプローラーという遺産

Russell Hall | 2019.06.12 製品記事

今回はGibson.comによるアーカイヴ記事(2017年2月当時)をお届けします。

ギブソン・エクスプローラーが最初にリリースされた1958年当時、エクスプローラーモデルのその後の輝かしい歴史を予言できた者はほとんどいなかったでしょう。兄弟的な位置づけのフライイングVとともに、エクスプローラーは当時のほとんどのプレイヤー達から困惑の眼差しで迎えられました。ギブソンらしいさりげない優美さとは大きくかけ離れた過激なデザインを纏い、エクスプローラー(フライイングVも併せてですが)は後にZZトップのビリー・ギボンズにより“rock ‘n’ roll meets The Jetsons(ロックンロールとコメディタッチの宇宙アニメの組み合わせ!!)”と称されました。しかしながら、後になってからわかったことですが、その栄光の時は到来しようとしていたのです。

ギブソンは1958年当時のエクスプローラーの初出荷時に、ごくごく僅かな本数を生産しました。そして1963年までにそのモデルは製造中止となっていたのです。オリジナル生産された1958年製のコリーナボディのエクスプローラーは50本にも満たない生産数だったと考えられています。その革新的なボディシェイプにもかかわらず、エクスプローラーはレスポールモデルの生産で確立されたギブソンならではの伝統的な仕様を踏襲していました。2基のP.A.Fハムバッカー、チューン・オー・マチック・ブリッジ、スリーウエイのセレクタースイッチ、そして2ヴォリューム、2トーンの仕様などです。初期の数本については、V字型のヘッドストック形状を持ち3対3の弦巻きの配置という仕様でした。しかしながら、エクスプローラーモデルを定義づけるような特徴はすぐさま、そのスタイリッシュな6連の弦巻き配置によるホッケー用スティック型のヘッド形状となっていきました。

 


Explorer 2017 T

いずれにしてもおよそ10年間の休眠後、エクスプローラーは70年代の初期から中期にかけて不死鳥のごとき攻勢に打って出ました。初期の熱心な推進派のひとりは、70年代中期頃まで58年製のコリーナボディのエクスプローラーを頻繁にプレイしていた、レイナード・スキナードのアレン・コリンズです。ギブソン社が1976年にエクスプローラーを再発した時、その人気度は更に一段と急上昇しました。その魅力のとりこになったひとりは、初期の作品群の多くで76年製のリミテッドエディションモデルを使用していたU2のジ・エッジです。百戦錬磨の名手、ジ・エッジは、ニューヨークへのヴァケーションの際、偶然にもそのギターに巡り会ったのです。

 

“楽器店でちょっと手にしてみて、凄く良い感じだったんだ…” と、BBCのインタビューでエッジは回想しこう続けました。“実はちょっと楽器店に行ってみて、レスポールを買おうとしていたんだと思うんだ。ところが、このギターと恋に落ちてしまったんだな。そのギターを買ってアイルランドに戻り...見た目はやはり見慣れないシェイプだから、どうかなと思いつつ...バンドメンバーはそのギターを見てこう言ったよ。'なんだい、それ?’とね。初日はね、皆なにか言いたげな不思議そうな表情だったよ。でも、皆そのサウンドは気に入っていたんだ。私のほうはね、エクスプローラーと自分ならではのアイデンティティが確立できたぞ、と思いますね。その頃は他の誰もエクスプローラーを弾いているプレイヤーはいなかったからね....”

エクスプローラーの魅力にとりつかれた他のプレイヤー達の中には、ニール・ヤング、エリック・クラプトン、デイヴ・グロール、ゲイリー・ムーアなども含まれます。多くのハードロックやスラッシュメタルのプレイヤー達もまたエクスプローラーに強く惹かれています。スコーピオンズのマシアス・ヤブス、メタリカのジェイムズ・へットフィールドなどがその筆頭格です。へットフィールドお気に入りのエクスプローラーの中には1984年製のモデル(“More Beer”の愛称を持つ一本)や“Rusty(使いこまれた状態を表す)”と名づけられた76年製の再生産リーシューモデルも含まれています。数年間の間、お気に入りのエクスプローラーをメインギターから外した後、メタリカの2008年のアルバム、Death Magneticのレコーディング中、へットフィールドはエクスプローラーの持つ優れたサウンド特性を再発見することとなりました。

 


Explorer 2017 HP

“アイコン的存在のギターとアイコン的存在の私を撮り収めたいという写真家のおかげで気づきを得たんだ” と後にヘットフィールドはGuitar Player誌に語りこう続けました。“Kill ’Em Alの頃の白いフライイングVや数本のエクスプローラーなど初期の頃のギターを持ちだしてみて、なんて最高のギターなんだって再発見したんだよ”

近頃も、続々と新たな世代のプレイヤー達がエクスプローラーの魅力に惹き付けられている状況です。若手プレイヤーの中では特にHalestormのLzzy Haleが熱烈なエクスプローラー信者です。2014年にギブソン社はLzzy Haleのシグニチャーモデルを限定生産しました。“あのエクスプローラーはあらゆる場面において最高に頼りになる一本になったのよ” とHaleはThe Hub誌に語りこう続けました。“エクスプローラーの形は最高ね。フィーリングも最高。持ってみたら、まるで体の一部のように感じられるわよ”

要約すると、リリース当初は大失敗かのように見られていたモデルがコンテンポラリーミュージック史上、最もギタリストから欲しがられる不朽の名作の一機種となったストーリーなのです。2017年ラインアップにおいて、時代の最先端を行くギタリストに向けたハイパフォーマンスモデルや往年のクラシックな仕様に愛着をもつプレイヤーに向けたトラディショナルモデルなどの選択肢を提供しつつ、ギブソン社はエクスプローラーの遺産を未来に向かって更に推し進めています。

一言で言えば、2017年のエクスプローラーモデルでは、ずらりと並んだ様々な特徴や仕様を持つモデルをご用意し伝統的な方向性を押さえつつも、シーンの最前線を陣取るモダンなプレイヤー達にも気配りした内容となっているのです。2017エクスプローラーモデルについての詳細をチェックされたい方は下記リンクからご確認ください。

Explorer 2017 T

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ギターブランドとして世界でアイコン的な存在であるギブソン・ブランズは、創業から120年以上にわたり、ジャンルを越え、何世代にもわたるミュージシャン達や音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。1894年に設立され、テネシー州ナッシュヴィルに本社を置き、モンタナ州ボーズマンにアコースティックギターの工場を持つギブソン・ブランズは、ワールドクラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界の中でもこれまで他の追随を許さない先進的な製品を生み出してきました。ギブソン・ブランズのポートフォリオには、ナンバーワンギターブランドであるギブソンをはじめ、エピフォン、クレイマー、スタインバーガー、ギブソン・プロオーディオのKRK システムなど、最も愛され、有名な音楽ブランドの多くが含まれています。ギブソン・ブランズは、何世代にもわたって音楽愛好家がギブソン・ブランズによって形作られた音楽を体験し続けることができるように、品質、革新、卓越したサウンドを実現していきます。

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