ホワイトフィ二ッシュの逸品: ES-330, ES-345 and ES-355 from Gibson Memphis

Michael Leonard | 2019.07.01 - 製品記事

今回はGibson.comによるアーカイヴ記事(2017年4月当時)をお届けします。

もし、クラシックホワイト仕上げのアレックス・ライフソンES-Les Paulモデルにご興味がおありでしたら、もっと伝統的なデザインのモデルを思い浮かべてみてはどうでしょう。ギブソン・メンフィスにご注目ください。クラシックホワイトはギブソンにとって、そこまで一般的なカラーではありませんでしたが、今まさに流行カラーのひとつであることに疑いの余地はありません。更に、クラシックホワイトは、よりトラディショナルなESモデルのデザインにも見事にマッチするカラーリングであることは明白なのです。以下では、ホワイトフィ二ッシュを纏ったクラシックなモデル群をご紹介します。

Tamio Okuda 1959 ES-330

奥田民生は日本における大スターです。ユニコーンでの活動やソロ活動に加え、Puffyや木村カエラへの楽曲提供やプロデュースで広く知られています。しかしながら、ドラマーのレジェンドであるスティーヴ・ジョーダン(Keith Richards, Eric Clapton John Mayer et al)率いるロックバンド、The Verbsでの活動も忘れてはなりません。奥田民生はレスポールの使用頻度が高いですが、クラシックホワイト仕上げのシグネチャーモデルをリリースするに至るほど、ES-330モデルの大ファンなのです。

カラーはさておき、330といえばこうですよね! Tamio Okuda ES-330は端から端まで、ギブソンのクラシックなデザイン満載なギターです。基本デザインにおいて、ドット・ポジションマークの1959年仕様がベースになっており、完全なホローボディ構造でビグズビー搭載となっています。P90ピックアップはメンフィス・ヒストリック・スペック仕様で、ヴィンテージのピックアップの特徴に寄せた精緻な仕上がりです。しかしながら、本器は、よりハイ・エンドが得られるよう変更された新たなキャパシターを擁し、現代的なモダンなトーン設定が可能になっています。低めに設定されたフレットと丸みを帯びた指板サイド・バインディング処理により、あらゆる演奏表現においてストレスを感じることはないでしょう。

VOS仕上げされ、クラシックホワイト・カラーで吹き付けられたニトロ・セルロース・フィ二ッシュは、熟練のビルダーの手によりハンドスプレーされています。そして、ブラック・パーツ、より色目の濃いダーク・ローズウッド・指板、ニッケル・ビグズビーB-7といったパーツ群が見事なまでにホワイトカラーのボディに溶け込んでいます。これはもう、明らかにシグネチャーモデルと呼べる内容です。ところが、シグネチャーモデルとしての主張としてはささやかな内容です。Tamio Okudaシグネチャーのエンブレムがトラスロッドカヴァー上にあしらわれているのみです。ですので、アーティストのファンでも、また仮にそうではなくても、本器は、1972年に製造が終了となり忘れかけられていた銘器のデザインに対するアップグレード版であるともいえるのです。


Classic White ES-355 with Bigsby

セミホローボディの伝統的なESモデル群の中で、ES-355は最上機種の位置づけでした。このビグズビーB7を擁するクラシックホワイト・バージョンには、ゴールドメッキのビグズビーアーム、ゴールドメッキのチューン・オー・マチック・ブリッジ、18:1のゴールドメッキによるグローヴァー・チューナー、そして純正のボーンナットが採用されています。PAFスタイルの57クラシック・ハムバッカーは幾分ファットなトーンをもたらし、メンフィス・トーン・サーキットと選別の上マウントされたキャパシターにより、クラシカルなES355サウンドをベースにしたよりふくよかなトーンをもたらすことでしょう。

敢えてお伝えしますが、クラシックホワイト・カラーでこの仕様が採用された355のレギュラー生産モデルをご覧になったことのある方はいらっしゃらないのではないでしょうか?アレックス・ライフソンの1976年製の355は、マエストロ・ヴァイブローラとヴァリトーン・スイッチを採用していました。キース・リチャーズの有名な1964年製の“Dwight” ES-345にはビグズビーに加えヴァリトーンがマウントされていました。本器はどうでしょうか?それら2本と同様のヴァイブを内包しながらも、本器ならではの雰囲気は十分です。優美さが一段と引き立っていますね。


1964 ES-345 with Varitone

最後に、335/345/355モデル群の真ん中に位置するモデルで史実に忠実な仕様の再生産品をお探しでしたら、ヴァリトーンはじめ他の仕様も史実に忠実なこの颯爽としたいでたちのES-345をお勧めします。本器の目新しい点は、同モデルで60年代に存在しなかったクラシックホワイトフィニッシュを纏っているということでしょう。スプリット・パラレログラム・インレイ、チューリップ・ボタン・クルーソン・チューナー、‘64仕様のボディ形状として史実に忠実な先の尖ったカッタウェーのホーンの形状とボディ外周に巻かれた多層バインディングなどが相俟って、たいへん美しい仕上がりです。

機能面で言えば、MHSハムバッカー、マッチング処理されたポテンショミーター、モノラル仕様のヴァリトーンをプレーヤーは操ることになります。間違いなくレアなギターですね。ヴァリトーンのもたらすトーン・ヴァリエーションについて、言葉で表現することは難しいです。しかしながら、このモノラルアウトプットのモデルの意味するところは、特別なステレオケーブルは用意しなくてもよいし、必ずしも2台のアンプで出力しなくても良いということなのです。アンプにプラグインして、さあ、プレーを楽しみましょう。


ヴァリトーンとは何でしょうか?

ヴァリトーンは古くからあるクラシックな仕様ですが、見過ごされてしまうことの多いギブソンのイノヴェーション技術です。トーンポット自体のことではありません。革新的なやり方で高域成分を単純にロールオフするということでもありません。ヴァリトーンスイッチは所定の周波数のポイントに一気にひとっ飛びし、その周波数ポイントのロー側とハイ側を保持するのです。ヴァリトーンスイッチの各ポジションには名前はつけられていません。番号だけが振られています。1番はピュアバイパス、2番から6番には様々な別個のトーンが割り振られており、そのトーンの命名は各プレイヤーに委ねられています。

何らかの理由でプレイヤーの中には、ヴァリトーンスイッチは高額帯のESモデルにおいてデザイン的に高級感を醸しだす見せ掛けのスイッチにすぎない、と考えている向きもあるようです。どうでしょう??重宝する使えるスイッチですよ! トーンについては、“compressed”とか、“underwater”とか、“like a transistor radio”などのように形容されることが多いですが、B.B. KingもFreddie Kingもヴァリトーンスイッチを愛器に搭載し実際に演奏の中で活用していたのです。その証拠に、B.Bの“The Thrill Is Gone” (2番か3番ポジションを使用)を是非聴いてみてください。ヴァリトーン無しではあのサウンドは得られないことをお分かりいただけるでしょう。B.Bはヴァリトーンを“the magic switch”と呼んでいましたから、もうそれだけで有用性は伝わりますね。どうぞ、ヴァリトーンを活用してどんなプレイが飛び出てくるか、是非、お試しください!

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