奥田民生氏のYouTubeチャンネル企画【カンタン自慢ビレ】“ギター自慢対決with 斉藤和義”連動企画 第1回
現代のJ-ROCKシーンを牽引し、日本を代表するギブソン・シグネチャーアーティストである奥田民生氏と斉藤和義氏。今回、奥田民生氏が愛用しているギターを紹介する人気YouTube企画「カンタン自慢ビレ」に、斉藤和義氏が登場。ギターコレクターとしても有名な両氏が所有する愛用のギターを持ち寄って、熱いギタートークを繰り広げます。今回、同企画と連動して、各回に登場するギブソン/エピフォンのギターをより詳しくご紹介していきます。
【奥田民生 - 『カンタン自慢ビレ』】 https://www.youtube.com/playlist?list=PLJUYLQualGBiMhVTVNJUGfFTYNiPcP5Yc
1. Gibson Tamio Okuda 1959 ES-330
「Gibson Tamio Okuda 1959 ES-330」は、奥田民生氏の(Les Paul OTスペシャル、1959 Les Paulに次ぐ)3本目となるシグネチャー・モデルです。動画の中でも奥田氏が言及されているように、当初ギブソンから渡された試奏品はチェリーでしたが、それを奥田氏がホワイトに変更し、最終的にクラシック・ホワイト・フィニッシュとして製品化されました。当ギターは、1959年製のES-330を元に製作され、オリジナル同様にセンター・ブロックを持たないフル・ホロウ構造のギターですが、ハイドグルー(にかわ接着)でボディにジョイントされた奥田氏好みの太めのネックで、より豊かな鳴りを実現しました。さらに、当時のギブソン・メンフィスによる、やや出力を落としたオリジナルP-90ピックアップ「MHS P-90」を2基搭載し、より歯切れの良いトーンを生み出します。その他、ドット・インレイ、チューブレスのヒストリック・トラスロッド、ビグスビーB-7、トラスロッド・カバーに刻印された「OT」ロゴなど奥田氏のこだわりが詰まった仕様になっております。
モデル名:Gibson Tamio Okuda ES-330
発売年:2017年 (販売終了)
2. Gibson Kazuyoshi Saito KS-330 VOS w/Bigsby
「Gibson Kazuyoshi Saito ES-330」は、斉藤和義氏のシグネチャー・モデル第1弾として2012年に登場。奥田民生氏のES-330と同様に1959年製ES-330を元に制作され、ボディはラミネイテッド・メイプル、ネックは1ピース・マホガニー、指板はローズウッドを採用、さらに出力を弱めたオリジナルのP-90ピックアップ、ビグスビーのB-7、和義氏のトレードマークのエボニー・カラーにあえて程よいヴィンテージ感を再現したVOS仕上げにするなど斉藤氏の希望を100%具体化したアーティストモデルです。
モデル名:Gibson Kazuyoshi Saito KS-330 VOS w/Bigsby
発売年:2012年(販売終了)
3. Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype Cherry Red
「Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype Cherry Red」は、ヴィンテージ・ギブソンJ45に深い愛情を注ぐ奥田氏ならではのアイディアが詰まったプロトタイプです。スクリプト・ロゴ、バナー・ロゴ、先細りした形状のテイパード・ヘッドストック、極太のネック・プロファイル、長方形の形状をもつレクタンギュラ―・ブリッジといった1940年代J-45の意匠をベースに、ホワイト・ラージ・ピックガード、20フレット、チェリーレッド・フィニッシュといった60年代J-45の特徴的なデザインが合体し、まさにスタイリッシュなハイブリッド・デザインと呼べる1本です。
ギブソンモンタナ工場の発展に大きく貢献してきたマスター・ルシアー、レン・ファーガソン監修により2005年に製作。極太ネックやレッド・スプルース・トップ採用による、ファットで音量感がありローミッド帯域で腰が据わったサウンドは、現在もまだまだ成長過程にあり熟成されたリッチなサウンドが魅力です。奥田氏のあらゆるライブ現場において登場頻度が高い、ファンの方々には馴染み深い一本です。奥田氏の当ギターと共に繰り広げられるダイナミックなパフォーマンスは、これからも聴衆を魅了し続けることでしょう。
モデル名:Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype Cherry Red
発売年:未発売
4. Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype White
「Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype White」は、動画内で奥田氏がコメントされていた様に、「Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype Cherry Red」と同時期(2006年頃)に生産された、カラー違いのプロトタイプです。基本デザインとしてJ-45生誕年である1942年製J-45をベースにした「1942 J45 Legend」の特徴的仕様を踏襲しつつ、60年代の仕様であるラージ・ピックガードが採用されています。カラーは後年リリースされることになる「Tamio Okuda Les Paul Special」と同様、極薄ホワイト・フィニッシュで仕上げられています。
モデル名:Gibson J-45 Tamio Okuda Prototype White
発売年:未発売
5. Gibson Kazuyoshi Saito J-45 ADJ 2020 Edition
「Gibson Kazuyoshi Saito J-45 ADJ 2020 Edition」は、2013年にリリースされた人気機種「Kazuyoshi Saito J-45」の最新2020年バージョンです。同氏所有の1968年製J-45をベースにしていますが、アップデートされた点として、まずトップ材にギブソン独自の「サーマリー・エイジド」と呼ばれる特殊加工を施したシトカ・スプルース・トップが使用され、新品でありながらヴィンテージギターに通ずるサウンドの落ち着きと明瞭な響きをもたらします。ピックアップには新たに「LR Baggs™ Lyric」を採用し、アコースティック感をそのままに自然な増幅を実現しました。さらに、サドル部分にはブラック・タスク・アジャスタブル・サドルを採用し、60年代後期モデル同様、プレイヤー自ら手軽に弦高調整することが可能となりました。そしてネック・プロファイルは、「Kazuyoshi Saito J-160E」、「Kazuyoshi Saito J-35」と同様、60年代のデザインを彷彿させるSaito Profileを採用しています。
ルックス面においては、「Kazuyoshi Saito」と名前が刻まれたトラスロッド・カバーの他、ヴィンテージ期のクリームピックガード上のネジ止めもダミーネジで再現しています。そして何より斉藤和義氏のギターのシンボルカラーである光沢を帯びた美しいエボニー・フィニッシュなど、細部にわたって斉藤和義氏のこだわりが詰まったギターになります。
【サーマリー・エイジド加工に関して】
モンタナ州にあるギブソン・アコースティック部門とミネソタ大学ドル―ス校との共同研究を経て、製品化されて50年間程度経過したウッドのコンディションを再現しました。高温の特別な窯のなかで、圧力を加え湿度をコントロールしながら(含水率をコントロールしながら)ウッドを乾燥させていき、材の細胞レベルの成分も変化させるというプロセスです。もともとは家具業界やホーム業界で木材の強度向上のため、形状の経年変化を起きにくくするため導入されていた技術ですが、これをギターのトップ材のサウンド向上のために転用したものです。現在はシトカ・スプルースとアディロンダック・レッド・スプルースのトップ材のみの加工で導入されています。
製品名:Gibson Kazuyoshi Saito J-45 ADJ 2020 Edition
発売年:2020年1月下旬~
参考価格:546,700円(税込)
【製品リンク】 Kazuyoshi Saito J-45 ADJ 2020 Edition
6. Gibson Kazuyoshi Saito J-160E
「Gibson Kazuyoshi Saito J-160E」は、2013年にリリースされた「Kazuyoshi Saito J-45」に続く2本目のアコースティックギターのシグネチャー・モデルになります。 「Gibson Kazuyoshi Saito J-160E」のベースになっている「Gibson J-160E」は1954年にエレクトリック・フラットトップ・モデルとして誕生し、当初はカントリー・ウェスタンのアーティスト向けに想定しデザインされましたが、1960年台のThe Beatlesのジョン・レノンやジョージ・ハリスンに愛用されたことでロックンロールの歴史上もっとも著名なモデルとなり不動の地位を得ました。「Kazuyoshi Saito J-160E」は、J-160Eのアーティストモデルとしては、2010年に生誕70周年モデルがリリースされたジョン・レノン・モデル以来2人目となります。
当時、斉藤和義氏は当ギターについて「生なりも良く、ハウリングも無く、エレキのようにも使える理想的なギター。」とコメントしています。
製品名:GIBSON ACOUSTIC KAZUYOSHI SAITO J-160E
発売年:2015年 (販売終了)
7. Gibson Tamio Okuda CF-100E
「Gibson Tamio Okuda CF-100E」は、奥田氏の初のギブソン・アコースティックギターのシグネチャーで、元になった「Gibson CF-100E」は1951年から1958年までの短期間で生産されたギブソン初のエレクトリック・アコースティック・フラットトップギターです。オリジナルのCF-100Eは、シャープな尖った“フローレンタイン・カッタウェイ“と呼ばれるカッタウェイを採用し、さらにP90ピックアップを搭載した初のエレクトリック・アコースティックギターで、当時としては斬新で時代を先取りしたギターでした。その他、ポジションマークのディッシュ・インレイ、1952年リリースのレスポールに通じるネックシェイプを有していた点も先進性を表しています。
現在、同モデルのヴィンテージギターはシンガ―・ソングライターからの需要が高く、奥田氏をはじめ、ギブソンア―ティストであるジャクソン・ブラウンも同モデルをメイン機材として愛用し続けています。Tamio Okuda CF-100Eは、ヴィンテージのCF-100Eのデザインと奥田氏のフェィヴァリットカラ―が融合したギターです。ギブソン・アコースティックの歴史上、数あるア―ティストモデルの系譜のなかでCF-100Eをもとに生産・発売された例は過去にありません。CF-100Eでのア―ティストモデルのリリースという点からみても、本リリースはGibson史上初の快挙となります。
製品名:Gibson Tamio Okuda CF-100E
発売年:2014年 (販売終了)
ギブソンについて
ギターブランドとして世界でアイコン的な存在であるギブソン・ブランズは、創業から120年以上にわたり、ジャンルを越え、何世代にもわたるミュージシャン達や音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。1894年に設立され、テネシー州ナッシュヴィルに本社を置き、モンタナ州ボーズマンにアコースティックギターの工場を持つギブソン・ブランズは、ワールドクラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界の中でもこれまで他の追随を許さない先進的な製品を生み出してきました。ギブソン・ブランズのポートフォリオには、ナンバーワンギターブランドであるギブソンをはじめ、エピフォン、クレイマー、スタインバーガー、ギブソン・プロオーディオのKRK システムなど、最も愛され、有名な音楽ブランドの多くが含まれています。ギブソン・ブランズは、何世代にもわたって音楽愛好家がギブソン・ブランズによって形作られた音楽を体験し続けることができるように、品質、革新、卓越したサウンドを実現していきます。