ギブソンから世界的ロックグループ ”テスラ” のギタリスト、フランク・ハノンの最新シグネチャーモデル 『Gibson Frank Hannon Love Dove』がリリース
このたび、ギブソンは世界的ロックグループ ”テスラ” のオリジナルメンバーで、ソングライター、ギタリスト、ソロ・アーティストとしても活躍するフランク・ハノンとの共同開発にて完成した最新アコースティックギター『Gibson Frank Hannon Love Dove』のリリースを発表します。
フランクはこれまで自身が所有している70年代製Gibson Doveで、数々の曲を生み出しレコーディングを行ってきました。その中には『What You Give』や『Stir It Up』を始めとしたテスラのヒット曲の他、『Times Makin Changes』のビデオ・コレクションの中のバラード『Love Song』の有名なイントロもこのギターを使用してレコーディングされています。フランクはこれまで数々のアコースティックギターを試してきましたが、このGibson Doveこそ彼の30年間のツアーやレコーディングで愛用されてきたギターなのです。この最新『Gibson Frank Hannon Love Dove』は、世界的に有名なUKのアビーロード・スタジオでレコーディングされたテスラの最新アルバム『5 Man London Jam』の中でも聴くことができます。そこで聴かれるサウンドはまさに、ラブとパワーに満ち溢れ、フランクのリリカルなボーカルと卓越した技術から生み出されるものです。
最新『Gibson Frank Hannon Love Dove』は、特別な熱処理によりエイジングの施されたサーマリー・エイジド・シトカ・スプルース・トップとメイプル・サイド・バック材のコンビネーションによる極上のレスポンスと鳴りを実現しました。さらに、左右両サイドでスキャロップ処理が施されマザー・オブ・パールによるインレイで装飾された70年代製ダヴのブリッジベースの採用、そして、手作業による彫刻作業やペイント作業で仕上げられた魅力溢れるダヴ・ピックガードの採用など、アップグレードの数々が盛り込まれています。このLove Doveはヴィンテージ・チェリー・サンバースト・フィニッシュにて、サウンドホール内のラベルにはフランク・ハノンの直筆サインが記され、トラスロッド・カバーには(フランク自身が書いた)Loveと言う文字が刻まれています。
フランクは幼少期には、ジミ・ヘンドリックス、グレイトフル・デッド、サンフランシスコ出身のアーティスト等によるサイケデリック・サウンドの中で育ちました。フランク・ハノンは、高校生だった80年代にハードロックへのめり込みました。フランクは、テスラのオリジナルメンバーでリード・ギタリストで知られていますが、才能のあるシンガー・ソングライター、プロデューサー、ソロ・アーティストでもあります。様々なジャンルの音楽に情熱があり、これまでレコーディングしたソロ・アルバムには、『Guitarz From Marz』、『Gypsy Highway』、 『Six-String Soldiers』、『World Peace』、そして最近リリースされた2volのカバーアルバム『From one place…to Another!』があります。フランクはエレキ、アコギ、ピアノ、B3オルガン、ベースなど手にすることができる楽器は全て演奏し、ロックでよく知られている彼の演奏スタイルを超え、ブルース、カントリー、フォークと即興演奏で実験的な音楽をするのも好きです。フランクはよくセントラルコーストの牧場で奥さんと乗馬をして過ごす事が好きで、最近では『The FAR OUT! Podcast with Frank Hannon』というポッドキャストも始めています。番組の中でフランクは、著名なミュージシャンや友達をゲストに、音楽キャリアを始め様々なトピックについて語り合っています。
【フランク・ハノン インタビュー】
• 今回の最新『Gibson Frank Hannon Love Dove』が誕生した経緯を教えてください。
私の初となるシグネチャーモデルを作ろうという話が出たのは、2019年のNAMMショーでギブソン・アコースティックのロビ・ジョンズの紹介で、新しいギブソンのCMO(Chief Merchant Officer)になったセザール・グイキアンにお会いした時でした。そこで、ロビとセザールがかつて私が弾いたクラッシックの”Love Song”のイントロでのアコースティック・プレイに感嘆してくれたことが知りました。セザールと奥さんがなんとその曲を結婚式でも使ってくれたのも分かって、特別なつながりを感じました。ギブソンのDoveは私の一番好きなアコースティックギターで30年間もツアーで使っています。シグネチャーモデルのアイディアとして、私がLove Songで使用した70年代のDoveをベースにした、私のキャリアをトリビュートしたスペシャルなギターを作ろうという事になりました。
• 最新Love Doveのどんなところが好きですか?
そうですね、、、、好きって言う言い方はピッタリじゃないかもしれません。愛しているって言う事です!トップ材に採用されているサーマリーエイジ加工のおかげで、まさにビンテージで熟したギターのサウンドがしますし、バットウィングと呼ばれるブリッジや、AAAフレイム・メイプルのバック&サイドにヴィンテージ・チェリー・サンバーストのフィニッシュで、このギターは本当に唯一無二のギターだと思います。これは、趣きのあって美しいギターで、温かく、明るいトーンを生み出します。
• あなたのこれまでのギブソン・ギターとの関わり合いはどうでしたか?
ギブソン・ギターとの関わりは、私が子供のころから始まっていました。当時の私はギターヒーローだったピーター・フランプトンやジミー・ペイジにあこがれて、いつもギブソンのレスポールを弾くことを夢見てきました。さらに、もう一人のギターヒーローだったフランク・マリノの影響で、すぐに私はSGのとりこになりました。芝刈りなどのアルバイトをしてお金をため、ようやく16歳の時に初めてのSGを質屋で買ったんです。そして80年初頭にはそのSGでクラブで演奏していました。80年代中盤になると、トレンドが少し変わって尖ったギターとかが流行ったけれど、私はギブソンSGやレスポールのクラシックなスタイルとトーンが好きだったので、エレキはいつもこれらのギターを使用していました。アコースティックに関しては、私はしばらく幾つかのブランドのアコギを弾いていて、ギブソンのDoveに出会って初めてギブソンがこれほど良質のアコースティックギターを作っていることを知りました。
1987年にデフレパードの国内ツアーのオープニングアクトで私が初めてナッシュビルのギブソン工場を訪問した時に、デフレパードのスティーブ・クラークを介して工場のスタッフと会いました。その際に皆さんが私をギタリストとしてサポートしてくれて、(今でも愛用している)ダブルネックのチェリーEDS-1275をその際に頂きました。ギブソンの経営陣が変わっていく時期に、私は他のブランドからもエンドースのオファーを受けましたが、私の中にいつもギブソン・ギターのサウンドに対する思いがありました。現在のギブソンの経営陣とアーティスト・リレーションは、これまで以上に良いチームで、今回私もギブソンのレガシーの一員になれたことは光栄です。
• 『Live At Abbey Road』のプロジェクトについて教えてください。
テスラは去年UKのダウンロード・フェスティバルとヨーロッパの各地で演奏をする予定でしたが、海外にいる間に、(ビートルズの名盤がレコーディングされた事で)有名なアビーロード・スタジオのルーム#2を1日予約してレコーディングしようという事になりました。そこで、バンドの30周年記念で1990年のテスラのヒットアルバム『5 Man Acoustic Jam』を新しいバージョンでレコーディングする事にしました。そこでのライブ・レコーディングをブルーレイDVDにして、新曲と共にリリースしました。あれほどの歴史的なスタジオでレコーディングできたのは本当に貴重な経験でした。スタジオの壁からの音の反響を感じるだけで鳥肌が立つくらい凄い経験でした。ジョン・レノンのピアノを演奏したのは、特に忘れられない思い出です。そのレコーディングでは、ロンドンのギブソン・ショールームで借りたJ-45と共に、Love Doveのプロト#1をほぼ全曲で使用しています。これらのアコースティックギターは最新アルバム『5 Man London Jam’set.』で聴くことができます。
• あなたに影響を与えた、また今でも与え続けているギブソン・アーティストは誰ですか?
ピーター・フランプトンの『Frampton Comes Alive』は、1976年当時10歳の私には大きな影響を与えました。彼のギブソン・レスポール・カスタム・ブラックビューティーは私の夢のギターでした!あと私はサザンロックが好きで、ギブソンSGやレスポール・ゴールトップを演奏するディッキ―・ベッツやレーナード・スキナードのゲイリー・ロッシントンにもとても影響を受けました。現代のギタリストでは、ギタリストのジャレッド・ジェームス・ニコルス。彼の独特なブルース・パワー・スタイルは、若い世代の中では特にインスピレーションを受けます。あとは、今年のNAMMで演奏を聴いたエミリー・ウォルフ、リーズ・マローン。彼らは素晴らしい若手のギブソン・アーティストだと思います。
• 今あなたが弾いているギターについて教えてください。
最近フロイドローズ・トレモロが付いたSGディアボロを手に入れて、フロイドローズ特有の激しめのサウンドを出す時に気に入って使っています。通常はSGスタンダードを使用していますが、ネバダ州にあるビザール・ギターというギター・ショップの友人グレッグから1971年製のレスポール・カスタムのチェリー・サンバーストをもらい、本当に良いサウンドで気に入っています。勿論、最新のLove Doveも使用していますし、先日は若手のバンドとセッションをした時に、彼らのギタリストに貸してあげてレコーディングもしました。
• テスラのバンドでのプレイに合わせて、どのようにギターを使い分けていますか?
ギター選びはいつも演奏する曲、曲中のサウンドスタイルによって使い分けています。テスラはとてもダイナミックなバンドなので、色々なスタイルが混ざり合っています。例えば、クリーンな感じのサウンドが必要な時は、コイルタップPU付きのギブソンSGを選びます。もしそれが、より厚みのあってヘビーな曲なら、ギブソン・レスポール・カスタムかフライングVを使うと思います。
• もし、ライブで一種類の楽器しか使えないとしたら、どの楽器を選びますか?その理由は?
テスラでの演奏なら、コイルタップPU付きのギブソンのSGスタンダードを選ぶと思います。あのギターはとても多様的でバランスがとれているし、ヘビーなロック・サウンドでもクリーンなピッキングサウンドでも対応できますからね。もしそれがソロでのライブだったら、私のLove Doveアコースティックを持って行って歌います。
• 最近のあなたの活動状況を教えてください。新曲などありますか?あなたのファンに贈るメッセージなどもよろしくお願いいたします。
他の皆さんと同じように現在はコンサートで演奏する機会がなくなってしましました。この変化の中で4月、5月は完全オフでしたが、最近は自分のスタジオでプロデュース、レコーディングに注力しようかと思っています。今私は幾つかの若いバンドを教えていますが、その中でRed Voodooというバンドと、今起こっている世の中の危機に対するポジティブなメッセ―ジを曲にした『Rise Up!』のプロデュースも行いました。彼らはまだ若干17歳で、私自身そういった若い世代のギタリスト達を指導していくのが好きなんです。もう一人プロデュースしているJT Louxという若手のアーティストがいるのですが、彼はとても才能があって活動的なソングライターです。テスラとしては、ちょうどこの間遠隔ビデオセッションを行いました。そのプロジェクトの音声のレコーディングとミックスは私が行いました。私は、レコーディング技術は全てのミュージシャンが持つべきスキルだと思います。私はいつも他のアーティストや自分のデモをレコーディング、プロデュースするのが好きです。今私は、オーディオやビデオをスタジオでプロデュースできるフランク・ハノン・プロダクションの設立に注力しています。将来みんなでまた集まって、かつてのようなライブができるようになるまで、皆さんくれぐれも健康には気を付けて過ごしてください。フランク・ハノン
【名称】 Gibson Frank Hannon Love Dove
【参考価格】 774,400円(税込)
【発売開始時期】 6月予定
【製品ページ】 Frank Hannon Love Dove
【販売店】 クロサワ楽器店
ギブソンについて
ギターブランドとして世界でアイコン的な存在であるギブソン・ブランズは、創業から120年以上にわたり、ジャンルを越え、何世代にもわたるミュージシャン達や音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。1894年に設立され、テネシー州ナッシュヴィルに本社を置き、モンタナ州ボーズマンにアコースティックギターの工場を持つギブソン・ブランズは、ワールドクラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界の中でもこれまで他の追随を許さない先進的な製品を生み出してきました。ギブソン・ブランズのポートフォリオには、ナンバーワンギターブランドであるギブソンをはじめ、エピフォン、クレイマー、スタインバーガー、ギブソン・プロオーディオのKRK システムなど、最も愛され、有名な音楽ブランドの多くが含まれています。ギブソン・ブランズは、何世代にもわたって音楽愛好家がギブソン・ブランズによって形作られた音楽を体験し続けることができるように、品質、革新、卓越したサウンドを実現していきます。